- 2007.02.16 金曜日
- 散財マスター




アワーズも購入しておきます。
『狼と香辛料』は齢数百年というホロとまだ若いけれど優秀な旅商人ロレンスの二人が旅をしていく物語。
ホロは姿は十代の可憐な少女ですが、その正体は人以上に巨大な狼です。極めて優れた知能を持ち、その人生経験と人の心を見抜く力はいかなる人間も凌駕していますが、同時に情に厚く甘えたがり。超越者としての知性と子供のような純粋さをどちらも持っている存在です。
ロレンスは独り立ちして七年を旅商人として過ごし、いつかは街で店を構えて落ち着いた暮らしをしたいと思っている青年です。商人としてはかなり優秀で野心もあり、商人の常として騙しギリギリの取引をすることはあっても一線を越えることはない、人としても筋の通った男です。ただし女性にはあまりその能力を活かすことが出来ず、今まで決まった相手はいない模様。
豊穣の神として祭られていたものの、その村の者達が農業技術の発展に伴い自分の存在をだんだんと意味のないもの……むしろ余計なものとして感じていることに傷つき、ホロはロレンスの馬車に忍び込んで村を後にします。一人で何年も旅をして孤独に押しつぶされかけていたロレンスは厄介者を拾ったと思いつつも話し相手が出来ることが嬉しく、その同行を許します。
数百年を生き、知性も戦闘力も人間を圧倒するホロからすると人間の男など所詮は幼児のような存在であり、ロレンスにしても美しい少女に見えても内面はまさに神のごとき存在であるホロを「女」として見ることなど本来はありえないのですが、互いに孤独を抱える二人は困難を乗り越えてパートナーとしての信頼を抱き合うようになっていきます。
やがてその信頼は少しずつ互いのことを想いあう気持ちになっていくのですが、旅商人の道行きはそう甘いものではありません。
『狼と香辛料』はホロとロレンス、そしてサブキャラ達のキャラ造形も良いのですが、商売というものをしっかりと書いているところも魅力的です。単に人間の青年と人外の少女が旅をして恋し合うという話ではありきたりな切ない恋物語になるだけですが、そこに冷徹で容赦なくて、騙される方が悪い、無知は罪、人情など利益の前には紙切れほどの価値もない……しかし成功すると莫大な利益が生まれる『商売』という魅力的な題材を絡めることで物語の深みを増しています。
『かんなぎ』も何故か神様の少女と人間の少年が主人公ですね。うーむ、この手のものにはまる時期なのかしらん。
かんなぎのナギも非常に老獪で人間の男などまったく対等の相手とは思っていません。んでもってこちらには可愛い幼なじみ、当然ながら主人公に好意を持っている少女がいます。またはちさん的にはナギとつっつくよりも恋愛はこちらの幼なじみとするのが良いと思うんですが。
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