- 2008.05.20 火曜日
- 日々のよしなし事
ニコニコで『特殊部隊SEALs訓練学校』という番組があがっていたので観ておりました。米海軍の特殊部隊であるNavy SEALsの選抜課程、その第一段階であるBUDsの様子をよくまとめた良作です。
ここに志願できるだけでもかなり優秀な兵士ということになりますが、それでも八十名以上いたクラスが三週目には二十名になってしまうほどに過酷な選抜訓練が行われています。それはもう凄まじいとしか言えない訓練ですが、それでもただ過酷なだけではなく、それぞれに意味があるんですな。サディスティックな教官が虐め抜くという訓練ではなく、ただ丸太を持ち上げるだけの訓練でもちゃんと意味があり、教官は見るべきところを見ているというのが凄い。
ここに志願できるだけでもかなり優秀な兵士ということになりますが、それでも八十名以上いたクラスが三週目には二十名になってしまうほどに過酷な選抜訓練が行われています。それはもう凄まじいとしか言えない訓練ですが、それでもただ過酷なだけではなく、それぞれに意味があるんですな。サディスティックな教官が虐め抜くという訓練ではなく、ただ丸太を持ち上げるだけの訓練でもちゃんと意味があり、教官は見るべきところを見ているというのが凄い。
最初の二週間は最低限の睡眠と休憩のみで、過酷な肉体的精神的負荷を与えて極限状態での精神力を試すというのが主な目的のようです。たしかにこれに耐えられないようでは特殊作戦には向かないということなのでしょう。にしてもまたはちさんだと三分持たない訓練です。
三週目はヘル・ウィーク。五日間で睡眠時間はわずか三時間。なんでも96時間までは寝なくても生きていけるんだとか……。確かに戦場では不眠不休で戦わねばならないこともあるでしょうが。
しかも後半に行くに従って事故に繋がる複雑な訓練は減り、単純なものに変わっていくあたり、どこまでもしっかりと考えられているんだなと思います。これだけ過酷な訓練なのにただ一人の死人も出ていないというのが素晴らしい。
それに教官といってもSEALsの隊員で、訓練生と同等以上のことをしているんですよね。あと印象的なのは訓練生はたいていがムキムキのマッチョなのに、教官はどちらかというとスリムなことです。それなのに若くて筋肉のかたまりみたいな訓練生よりもタフなのです。
さて、ヘル・ウィークを乗り越えたわずかな候補生のみが潜水訓練に進むことが出来ます。アメリカ人らしいなと思ったのは「今までに海を見たことのない奴もいる」という台詞。広大な大陸に住む人々ですからそういう人も多いんでしょう。SEALsに志願したと言うことは少なくとも海軍軍人であるはずですが、海軍だからといって海上勤務とは限りませんし。
ろくに水泳をしたこともない人もいるようで、あの地獄のような三週間を乗り越えた兵士でも苦労している人が何人もいました。その後は水中破壊工作や陸上戦闘の基礎訓練があり、この段階ではふるい落とすことよりも一人でも多く最終段階まで進ませることを目的とした訓練になっています。失格にはなかなかならず、再訓練などで貴重な才能をすくい取ろうとしているようですね。
半年以上の選抜訓練で卒業できたのは再訓練生10名を含めた29名。選抜クラスは三ヶ月に一度編成されるということですから、一年で120名程度が選抜訓練を突破するわけです。
しかしこれはあくまでも選抜訓練であり、SEALs隊員としては初歩の初歩でしかないというのがまた恐ろしいところ。これから空挺や潜水、戦闘の専門訓練があり、さまざまな知識技能を身につけて実際に配属されてからはさらに厳しい訓練が行われるわけです。一人前の隊員になるには三年近くかかるとか。よく特殊部隊は「入るよりも入った後が難しい」と言われますが、入るのにもこれだけの能力が要求されるとなればそりゃ精鋭になるわけですよ。
日本にも第一空挺団や冬期戦技教育隊、特殊作戦群などの精鋭部隊があります。その能力は決して米軍に劣るものではなく、冬期戦技教育隊などは世界有数の冬期戦能力を持つと言われていますが、やはり数は多いとは言えません。
米軍はこのような特殊部隊を組織的にそして効果的に育成しているのが恐ろしいですね。グリーンベレー、デルタフォース、Navy SEALsなどが有名ですが、海兵隊の長距離偵察隊や狙撃隊、陸軍レンジャーなども優秀であり、その数、その質ともに世界第一位は間違いないでしょう。
本当に特殊な任務を遂行する部隊は決して表に出てこないでしょう。デルタだって未だにアメリカは公式にはその存在を認めていないわけですが、さすがに名前が知られています。特殊部隊というのは本来精鋭部隊という意味ではなく、暗殺、誘拐、破壊工作など表だってやれない任務をこなすための部隊であり、そのような困難な任務を果たすために精鋭でなくてはならなかっただけです。つまり法的にも人道的にも許されないような仕事をしなくてはならないわけで、名前が知られている部隊の隊員は使いにくくなります。失敗して捕まったりしたら大変ですから。
「汚い」仕事をする部隊はCIAやNSAの準軍事部隊として編成されているのかも。捕まってもアメリカとしては「そんな奴知らない」と言えなくてはなりませんから。もちろんそういう部隊の隊員は特殊部隊からのさらに選抜ということになるのでしょう。うわー、おっそろしい。そんな連中を相手にしたくないですね……。
とか思いながら観ていたのでした。
三週目はヘル・ウィーク。五日間で睡眠時間はわずか三時間。なんでも96時間までは寝なくても生きていけるんだとか……。確かに戦場では不眠不休で戦わねばならないこともあるでしょうが。
しかも後半に行くに従って事故に繋がる複雑な訓練は減り、単純なものに変わっていくあたり、どこまでもしっかりと考えられているんだなと思います。これだけ過酷な訓練なのにただ一人の死人も出ていないというのが素晴らしい。
それに教官といってもSEALsの隊員で、訓練生と同等以上のことをしているんですよね。あと印象的なのは訓練生はたいていがムキムキのマッチョなのに、教官はどちらかというとスリムなことです。それなのに若くて筋肉のかたまりみたいな訓練生よりもタフなのです。
さて、ヘル・ウィークを乗り越えたわずかな候補生のみが潜水訓練に進むことが出来ます。アメリカ人らしいなと思ったのは「今までに海を見たことのない奴もいる」という台詞。広大な大陸に住む人々ですからそういう人も多いんでしょう。SEALsに志願したと言うことは少なくとも海軍軍人であるはずですが、海軍だからといって海上勤務とは限りませんし。
ろくに水泳をしたこともない人もいるようで、あの地獄のような三週間を乗り越えた兵士でも苦労している人が何人もいました。その後は水中破壊工作や陸上戦闘の基礎訓練があり、この段階ではふるい落とすことよりも一人でも多く最終段階まで進ませることを目的とした訓練になっています。失格にはなかなかならず、再訓練などで貴重な才能をすくい取ろうとしているようですね。
半年以上の選抜訓練で卒業できたのは再訓練生10名を含めた29名。選抜クラスは三ヶ月に一度編成されるということですから、一年で120名程度が選抜訓練を突破するわけです。
しかしこれはあくまでも選抜訓練であり、SEALs隊員としては初歩の初歩でしかないというのがまた恐ろしいところ。これから空挺や潜水、戦闘の専門訓練があり、さまざまな知識技能を身につけて実際に配属されてからはさらに厳しい訓練が行われるわけです。一人前の隊員になるには三年近くかかるとか。よく特殊部隊は「入るよりも入った後が難しい」と言われますが、入るのにもこれだけの能力が要求されるとなればそりゃ精鋭になるわけですよ。
日本にも第一空挺団や冬期戦技教育隊、特殊作戦群などの精鋭部隊があります。その能力は決して米軍に劣るものではなく、冬期戦技教育隊などは世界有数の冬期戦能力を持つと言われていますが、やはり数は多いとは言えません。
米軍はこのような特殊部隊を組織的にそして効果的に育成しているのが恐ろしいですね。グリーンベレー、デルタフォース、Navy SEALsなどが有名ですが、海兵隊の長距離偵察隊や狙撃隊、陸軍レンジャーなども優秀であり、その数、その質ともに世界第一位は間違いないでしょう。
本当に特殊な任務を遂行する部隊は決して表に出てこないでしょう。デルタだって未だにアメリカは公式にはその存在を認めていないわけですが、さすがに名前が知られています。特殊部隊というのは本来精鋭部隊という意味ではなく、暗殺、誘拐、破壊工作など表だってやれない任務をこなすための部隊であり、そのような困難な任務を果たすために精鋭でなくてはならなかっただけです。つまり法的にも人道的にも許されないような仕事をしなくてはならないわけで、名前が知られている部隊の隊員は使いにくくなります。失敗して捕まったりしたら大変ですから。
「汚い」仕事をする部隊はCIAやNSAの準軍事部隊として編成されているのかも。捕まってもアメリカとしては「そんな奴知らない」と言えなくてはなりませんから。もちろんそういう部隊の隊員は特殊部隊からのさらに選抜ということになるのでしょう。うわー、おっそろしい。そんな連中を相手にしたくないですね……。
とか思いながら観ていたのでした。
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